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2017 年度 実施状況報告書

児童期後半から青年期の子どもにおける『巧みな動き』に関わる運動能力の発達

研究課題

研究課題/領域番号 16K16481
研究機関福井工業大学

研究代表者

内藤 景  福井工業大学, スポーツ健康科学部, 講師 (60757558)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードアジリティ / 方向転換走 / リアクティブアジリティ / 横断的発達 / 児童期後期
研究実績の概要

本研究の目的は、児童期後期の子どもにおける「巧みな動き」に関わる運動能力の発達段階を踏まえた指導構築に向け、アジリティ能力の横断的発達の特徴を明らかにすることである。本研究ではアジリティ能力に着目して、「減速と急加速を伴う方向転換走能力」、「刺激に反応して素早く動く能力」の評価を行った。
平成29年度では、児童期後期にあたる小学校4年生~6年生を対象として、方向転換走能力テスト(5-0-5テスト)、リアクティブアジリティテスト、20m直線走、垂直跳、リバウンドジャンプの計測を実施した。まず課題①として、小学校4年生24名を対象として、近年、方向転換能力の評価指標として提唱されているCOD Dedicitを用いて方向転換能力の評価を試みた。その結果、これまでに用いられてきた方向転換走テストの合計タイムには、直線走の走能力が強く関係しているため、方向転換能力のみを適切に評価できておらず、COD Deficitを用いることが有用である可能性が示された。次に課題②として、児童期後期の子どもにおけるアジリティ能力の発達を横断的に比較した。6年生18名、5年生26名、4年生31名を対象として、方向転換走能力、リアクティブアジリティ能力、走能力を測定し分散分析を行った。その結果、方向転換走能力は6年生と4年生、5年生と4年生の間に有意差が認められた。リアクティブアジリティ能力はいずれの学年間にも有意差は認められなかった。10m走タイムは5年生と4年生の間に有意差が認められた。COD Deficitは6年生と4年生の間に有意差が認められた。以上の結果から、方向転換走能力は小学校4年生から5年生にかけて向上すること、その向上には4年生から5年生では走能力が、6年生では減速と急加速が伴う方向転換能力の向上が関係している可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成29年度では、前年度の測定に引き続き、小学校4年生から6年生を対象に計測を行い、合計101名のデータを収集することができた。この背景には、前年度にも測定を実施した陸上競技のスポーツクラブを継続して測定できたこと、前年度に実施できなかったゴール型スポーツのスポーツクラブの測定を実施できたことが影響している。また、前年度に検討課題となったリアクティブアジリティテストの実施方法を変更し、測定が短時間で行える状態になったことも関係している。さらに計測したデータは、保護者向けのフィードバックシートを作成し、データの還元を行うことができた。

今後の研究の推進方策

これまでの研究において、児童期後期の子どもを対象として合計100名程度のデータを収集することができたが、学年別にすると各学年25~30名程度となり、未だに被験者数が少ない状況である。平成30年度も、これまでと同様の測定を実施し、被験者数を各学年で50名程度にまで増やしていく予定である。また毎年、同じチームを測定できる環境が整ったため、横断的発達だけでなく、縦断的な発達にも着目して検討していくことを考えている。平成30年度は、これまでに得られた研究成果を学会で発表していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

予算で申請していた謝金等の項目で次年度使用額が発生した。その理由は、当初予定してた験者の数より少ない人数で測定を実施できたためである。生じた次年度使用額は、学会発表での旅費として計画通りに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小学生を対象としたCOD Deficitによる方向転換能力の評価2018

    • 著者名/発表者名
      内藤 景
    • 学会等名
      日本コーチング学会

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公開日: 2018-12-17  

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