継続的な運動が健康増進や疾病予防に効果的であることはよく知られている。本研究課題は、「運動できること」が動物にとってモチベーションとなりうるのかどうか、またその神経基盤として脳内ドーパミンが関与しているかどうか検証を行った。ラットを用いて、回転ホイールのブレーキのON/OFFを非条件刺激に、その予測信号を条件刺激としたパブロフ型条件づけ課題を行い、「運動できること」をラットが学習することを示した。また、運動中および予測信号提示中に、線条体においてより高いドーパミン放出量が観察された。さらに、ストレスが運動モチベーションを調節する環境要因の一つである可能性が示唆された。
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