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2019 年度 実績報告書

Collective Efficacyの変容とコーチングに関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K16507
研究機関山形大学

研究代表者

池田 英治  山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (70726877)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードcollective efficacy / coaching style / team performance / group function / coaching behavior
研究実績の概要

2019度においては,まず,前年度までの不足分のデータを補うために,1シーズン中の一定期間内(4か月間)に,Collective Efficacy(CE,バスケットボール版)と関連する要因(集団凝集性,一般性効力感)の縦断的なデータを収集することが目的であった.また,練習風景の撮影を行い,コーチングの記録・評価を実施した.結果として,わが国のトップレベルに位置すると考えられる大学バスケットボールに所属する男性92名(6チーム)と6名のコーチのデータを収集することができた.
得られたデータを対象に,「コーチング」(コーチの行動)が,「集団レベルの心理的変数」(CE,CO:集団凝集性)に対してどのような影響を及ぼし得るか(2時点の縦断的調査データの因果関係)について,交差遅延効果モデルと同時効果モデルを用いて検討を行った.
交差遅延効果モデルによる検討の結果,CEが後のCE,COに正の影響を与えること,COが後のCEを抑制することが示された.また,COが後のCOを予測できないことが認められた.加えて,コーチングはCE,COに影響を与え,その影響力はCEの方が僅かに強いことが確認された.
同時効果モデルによる検討の結果,CE,COは後のCE,COに正の影響を与えること,後のCEは後のCOに対して影響力を持つこと(同時効果)が明らかとなった.また,コーチングはCEにのみに影響を与えることが明らかとなった.
以上の結果より,競技レベルの高いバスケットボールチームにおいては,COが相対的に「移ろいやすい変数(状況によって変化しやすい)」であると捉えられることから,CEが重要な集団レベルの心理的変数となり得ることが示唆された.また,コーチングは,「メンバー間の結びつきの強さ」(CO)よりも,「チームの自信」(CE)の醸成に寄与することが示唆された,と結論づけられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] バスケットボール・チームにおけるコーチングと集団レベルの心理的変数に関する縦断的検証2020

    • 著者名/発表者名
      池田英治・内山治樹
    • 学会等名
      第31回日本コーチング学会
  • [学会発表] バスケットボール・チームにおけるCollective Efficacyとチーム・パフォーマンス指標との関係性について2019

    • 著者名/発表者名
      池田英治・内山治樹
    • 学会等名
      第70回日本体育学会

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公開日: 2022-12-28  

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