研究課題/領域番号 |
16K16514
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
佐久間 亨 筑波技術大学, 保健科学部, 助教 (60646842)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 視覚障害 / サッカー / 動作の特徴 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、視覚障害者サッカー選手が自分自身の動作フォームを確認したり、熟練者の動作フォームと比較したりすることを可能にする触覚フィードバックシステムを開発することである。
本年度は、サッカー熟練者8名分のキック動作データを基に作成した標準動作モデルと、技術水準の異なる視覚障害者サッカー選手のキック動作との比較を行った。標準動作モデルと各視覚障害者サッカー選手の動作の違いを、z スコアを用いて標準動作モデルからの逸脱として評価した結果、ボール速度が小さい視覚障害者サッカー選手のキック動作では体幹および支持脚におけるセグメント角度のz スコアが大きく、ボール速度が大きい視覚障害者サッカー選手では体幹および支持脚におけるセグメント角度のz スコアが小さく、また蹴り脚の部分角速度の最大値が大きかった。これらのことは、標準動作モデルが技術水準の高い視覚障害者サッカー選手のキック動作の特徴を備えていること、技術水準の低い選手の動作パターンでは標準動作モデルからの逸脱度が大きくなったことを示す。よって標準動作モデルは触覚フィードバックシステムにおいて各視覚障害者サッカー選手の動作の良否を判断するための一つの基準になると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開発した触覚フィードバックシステムの有効性を検証するためブラインドサッカー選手を対象とした介入実験を開始した。しかし、現状では被験者数が十分ではなく,今後も継続した調査が必要なため。
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今後の研究の推進方策 |
触覚フィードバックシステムの有効性を検証するための介入実験を継続する。 得られた研究成果は次年度には学会発表や論文投稿などで公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では当初計画した課題の大部分を終了した。但し、触覚フィードバックシステムの有効性を検証する作業について、現状では被験者数が十分ではなく、次年度も継続した調査が必要である。調査終了後は得られた知見を広く公表する。助成金は実験被験者謝金、学会参加費用、英語論文校正費用および論文掲載費用として使用する。
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