研究課題/領域番号 |
16K16525
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研究機関 | 東京成徳大学 |
研究代表者 |
夏原 隆之 東京成徳大学, 応用心理学部, 助教 (40733019)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | サッカー選手 / 知覚運動スキル / 眼球運動 / 実行機能 |
研究実績の概要 |
本年度(平成29年度)の研究目標は,8歳および12歳のジュニアサッカー選手を対象に,神経心理学的検査および意思決定テストを行い,思考の柔軟性,創造性といった認知能力とサッカー特有の知覚運動スキルについて,技能レベルや年齢などの観点から検討することであった(課題2).主な実績は以下の通りである. 「課題2:ジュニアサッカー選手の視覚探索および身体運動の発達パターンの解明」 まず,研究1年度目に実験できなかったジュニアサッカー選手を対象と実験を行った.実験対象者は,小学2年生~3年生の43名(小学1年生:13名,小学2年生:13名,小学3年生:17名)であった.また,成人サッカー選手32名を対象に,同様の実験を行った.現在,収集データの解析中ではあるが,成人サッカー選手における技能レベルによる比較では,競技水準の高いサッカー選手は,競技水準の低い選手と比較して,意思決定が正確であることや創造性に優れていることが示された.また,こうした特徴を示したサッカー選手は,意思決定において守備者に対してより長く視線を向けていた.今後は,小学4年生~6年生のジュニアサッカー選手を対象に,知覚運動スキルについて実験を進めていくとともに,データの解析も行い,ジュニアサッカー選手における知覚運動スキルの発達パターンや成人選手との相違性や類似性について検証していくことを予定している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験に関して,予定していたジュニアサッカー選手への実験が実施できたことに加えて,成人サッカー選手を対象とした実験は,予定していた対象者分の全てが終了した.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,小学4年生~小学6年生のジュニアサッカー選手を対象に実験を行い,さらなるデータの充実を図る.加えて,年齢や熟練度の観点からデータ分析を行い,知覚認知スキルの発達的変化に関する考察を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験に必要な物品等を新たに調達する必要ななかったために,次年度に使用する研究費が生じた. 次年度は,ジュニアサッカー選手を対象として実験を遂行していくうえで必要な物品調達を中心に使用していく予定である. 加えて,これまでに得られた成果を発表するための経費に使用する予定である.
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