本研究では,伴走者が選手と伴走ロープを保持し併走することが,選手の安定した走行を確保する(蛇行や加減速を防ぐ)ために重要であることが示唆され,選手と伴走者双方の内省報告からも,互いの手足の動作を同調させることによって競技力を高めることができる可能性が考えられた.また,競技会では伴走者が「やや前に」位置し,伴走ロープを握っている手(腕)を振るリズムを選手に「合わせる」もしくは「やや速く」としていることが確認された.選手の「やや後ろ」に位置し,腕振りのリズムを「やや遅く」することは,選手の疾走動作を制限し,より速く走るために望ましくないことが確認された.
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