研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は、保健体育教師の校長職任用の実態とそのプロセス、経営的力量の形成について明らかにすることであった。その結果、校長になる過程は、制度的な影響だけではなく、文化・政治的な要因が関係していること、教育行政経験が一つの契機になっているとともに体育教師はその経験が比較的多いこと、教科の研究を通じた他校の教員や管理職との交流が影響していることが明らかになった。
体育学
公立中学校長の多くが保健体育科を担当していたことについては、学校現場でも経験的に知られているが、その理由として生徒指導や部活動指導、体育的行事を通じた経験がスクールリーダーとしての役割意識や役割期待を形成することがあげられている。本研究では、教育行政における経験や勤務する学校から離れた教科の研究組織・集団における経験が影響していることについて、新しい解釈を示すことができた。