研究課題
平成29年度の主な計画は、平成28年度の結果を参考に、青年期のスポーツ競技者を対象に大規模調査を実施し、オリンピックや世界選手権等の国際大会で活躍する日本代表選手の行動および対人認知を基軸とした競技スポーツ傾倒意図を検討することであった。調査対象者は高校生および大学生の青年期スポーツ競技者(1000名への配布、997名の回答)として、1年目に作成したトップアスリートの行動評価尺度(萩原ほか,2018)およびトップアスリートからのサポート評価尺度(萩原ほか,2018)を用い、競技者アイデンティティー尺度(萩原・磯貝,2014a)、競技スポーツにおけるスポーツ・コミットメント尺度(萩原・磯貝,2014b)との関係性を検証した結果、トップアスリートの行動では特に競技に対するひた向きな姿勢やスポーツパーソンシップらしい行動を認知しているスポーツ実施者は自身の競技者としてのアイデンティティーを高め、スポーツへの継続意図を示している可能性が示唆された。また、トップアスリートからのサポートとの関連では、トップアスリートが「技術面でわからないことを教えてくれる」、「トップレベルの素晴らしい技術やパフォーマンスを見せてくれる」など、手段的なサポート行動を提供してくれることが青年期競技者としてのアイデンティティを形成し、スポーツ・コミットメントを醸成している可能性が示された。以上のことから、わが国のトップアスリートの行動およびサポートに対する評価とスポーツ実施者の関連について一考察を得ることができたと思われる。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
九州スポーツ心理学研究
巻: 30 ページ: 66-67
International Journal of Physical Education, Sports and Health
巻: 5 ページ: 30-32
教育医学
巻: 63 ページ: 650-655
Journal of Physical Education and Sport
巻: 17 ページ: 2412-2416
http://test.applicats.co.jp/01/kanoyataiku-u/hagiwara/s_research.html