本研究の目的は、トップアスリートが大学生競技者の競技スポーツ傾倒に与える社会心理的影響を検討することであった。本研究の結果、トップアスリートの行動・態度は大学生競技者の競技者アイデンティティーに影響し、そして、競技者アイデンティティーはスポーツ傾倒意図を規定していることが示された。また、トップアスリートから提供されるソーシャルサポートおよび提供が期待されるソーシャルサポートは競技者アイデンティティーを高め、スポーツ傾倒意図を規定していることが示された。以上の結果から、トップアスリートの行動・態度は大学生競技者の競技継続意図に影響を与えていることが明らかとなった。
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