研究課題/領域番号 |
16K16553
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研究機関 | 園田学園女子大学短期大学部 |
研究代表者 |
中村 泰介 園田学園女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30454698)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | クロス・カルチャー / サッカー育成年代 / 文化的差異 / コーチング哲学 / コーチング(サッカー指導現場) / エスノグラフィー(Ethnography) |
研究実績の概要 |
2017年度では前年度実施する予定にしていた、日本国内で指導している外国人指導者の調査及び海外研究者(サッカー指導者)を招聘して日本の育成年代の指導実践を通じた「クロス・カルチャー」のフィールド調査を実施した。 11月には、Jリーグに所属するプロクラブにおいて外国人指導者への調査を実施した。 2018年2月26日~3月3日の間には、研究協力者の都合で当初の予定を変更し、松原英輝氏(JFAアカデミー福島)の協力を得て、現フランスナショナルサッカー学院ディレクターであるJean-Claude Lafargue氏を招聘して調査を実施した。また氏の滞在中にフォーラムを開催し、日本の指導者とのディスカッション等を通じて、日本サッカーの育成方法について有意義な知見を得ることができた。これらの成果は次年度の日本体育学会にて報告する予定である。 本年度は、幼児期の運動指導(コーチング領域も含む)へ「分野的差異」に関連付けて思想研究からアプローチした、「創造のプロセスを捉えるための美術的あるいは運動的アプローチ-J.J.ギブソンの遮蔽縁から考える子どもの活動-」(第13回日本幼児体育学会)。また、コーチング及びパフォーマンスの実践的フィールドと同時に思想的フィールドにアプローチを試みた「スマート・スポーツ、スポーツ・インテリジェンスと人間の関係性 次世代へ向けた身体理解の検討」(第68回日本体育学会(体育哲学専門領域))、「人間とAI技術の交錯 スポーツと身体の未来」(第42回「いのちの科学フォーラム」市民公開講座)、「スポーツ倫理から考える人間とAI技術の関係」(人工知能と倫理・社会に関する研究会「身体とAI」 理化学研究所・革新知能総合研究センター 人工知能倫理・社会チーム)。以上の報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度の進捗状況でも報告したように、当初予定した計画を実施できなかった影響により、本年度は前年度の計画を実行するかたちになった。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度は、この2年間で実施できなかった調査等を実行していく。また、本年度に得た外国人指導者からのコーチングフィロソフィ-及びメソッドを分析した上で、海外における育成コーチングのフィールド調査を予定している。フィールド調査では、異文化の指導法の個別性,独自性の現象を分析していく.コーチング哲学は,指導者への(混成チームによる)聞き取り調査及び内省報告調査から,成果を他分野研究者とも議論を通じて吟味し,最終的に各国のコーチング哲学を整理し資料を作成する予定である。
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