研究実績の概要 |
本研究の目的は、筋肥大を引き起こすために重要である筋のパンプアップ現象と筋電気刺激後の筋疲労を最も引き起こす筋電気刺激の刺激条件を検討することであった。 運動習慣のない成人男性6名を対象とした。筋電気刺激は、①スタンダード条件 (Std)、②中周波数条件 (MF)、③高周波数条件 (HF)の刺激条件を無作為に実施した。次の筋電気刺激の刺激条件を実施するまでには1週間の期間を空けた。筋電気刺激の刺激条件の違いがパンプアップ現象に与える影響を評価するために、筋電気刺激を実施する前後に超音波診断装置を使用して大腿部前面の筋厚を計測した。また、筋電気刺激の刺激条件の違いが筋疲労に与える影響を評価するために、筋電気刺激を実施する前後に筋機能測定装置を使用して膝伸展筋力を計測した。 筋電気刺激後に生じた大腿部前面の筋厚の変化率は、Std条件が最も高値を示した(Std; 7%, MF; 3%, HF; 4%)。また、筋電気刺激後の発揮筋力の低下もStd条件が最も高値を示した(Std; 10%, MF; 5%, HF; 6%)。 Std条件による筋電気刺激は、筋パンプアップ現象と筋疲労を他の刺激条件よりも効果的に導くことができる。
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