研究課題
①NIRTRS法を用いた新規の褐色脂肪組織(BAT)評価法について、指標の妥当性の検証 (Nirengi et al. J Biomed Opt. 2016, Nirengi et al. IJMS. in press)を行った。またサーモグラフィ法によるBAT活性の評価法も考案し、妥当性の検証を行っている。②NIRTRS法を用いて、数週間の茶カテキン摂取(Nirengi et al. Springer Plus. 2016)やカプシノイド摂取(Nirengi et al. J Biomed Opt. 2016)によりBAT密度が増加することを発見した。③冬季と夏季に成人20名ずつを対象に、自律神経と上記のNIRTRS法を用いてBAT密度の評価を行った。その結果、冬季は夏季に比べて、交感神経指標が有意に高値であり、副交感神経指標は低値であった。特に熱産生に関与する交感神経指標と言われているVLFが冬季で高値であることは新知見である。また、BAT密度は冬季の方が夏季よりも有意に高値であった (Nirengi et al. J Physiol Anthropol. 2018)。④成人413名を対象に、BATが活性化・増量する生活習慣の探索を目的に横断研究を行った。その結果、褐色脂肪組織密度に性差はなく、内臓脂肪や体脂肪と負の関連であること、外気温と正の関連(特に最低気温5℃以下が影響)であることを確認した (Fuse and Nirengi et al. J Biomed Opt. 2017)。⑤脂質異常症患者500名を対象にBAT関連遺伝子多型 (UCP1、β3AR)と体重、血圧、血液検査との関連について検証を行ったが、遺伝子多型間に有意な差は見られなかった。⑥8週齢のC57BL/6マウスを対象に8週間の高脂肪食摂取あるいは高脂肪食摂取+高強度水泳運動を行った。高脂肪食摂取によりコレステロールや血糖の上昇、アディポネクチンの減少が見られたが、高強度運動を併用することでそれらの悪化を抑制することができた。また肩甲骨間のBATにおけるUCP-1タンパク発現については効果量大であり、増加する可能性を見出した(二連木ら デサントスポーツ科学 発行中)。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 7件、 招待講演 3件)
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