• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

動機づけを促しストレス耐性を高めるIT版メンタルヘルスプログラムの策定と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K16575
研究機関東京福祉大学

研究代表者

齋藤 瞳  東京福祉大学, 心理学部, 准教授 (40551817)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワードEMA / ストレス / 自我状態 / メンタルヘルス / IT / 認知 / 睡眠 / 歩数
研究実績の概要

IT版メンタルヘルスプログラムに,携帯情報端末を利用したEcological Momentary Assessment(以下EMA)を導入した.そして,約3か月間,大学生を対象にプログラムを実施した.
その結果,交流分析におけるFree Childの自我状態が有意に増加し,自由に本能のままに行動しようとする傾向がより顕著になった.また,心身のストレス反応と認知の歪みが,実施後には実施前と比較し有意に低下し,プログラムの一定の効果が認められた.さらに,携帯情報端末,スマートウォッチにより測定された睡眠時間に関して,プログラム実施に伴い,1日の平均睡眠時間が有意に増加した.これらの結果より,プログラム実施により自分自身の睡眠時間をセルフモニタリングすることが可能となり,睡眠時間の確保に繋がったと考えられた.
また,各指標の相関を検討した結果,プログラム開始時に認知の歪みが顕著であった者ほど,プログラム施行中を通して睡眠時間が短いとの結果が得られた.自我状態に関しては,プログラム開始時Adultの自我状態が高い者ほど,深い睡眠が短いという結果が得られた.さらに,プログラ施行中にFree Childの自我状態が上昇した者ほど心身のストレス反応と認知の歪みが顕著に低下し,運動習慣も改善された.心身のストレス反応に関しては,プログラム中に低下した者ほど,3か月間を通して一日の平均歩数が多いことも示された.これらの結果より,携帯情報端末で測定された睡眠や歩数と心理的特性について関連が認められ,メンタルヘルス改善のためには,心理的特性と共に,睡眠や歩数等の客観的情報も含め,関連をアセスメントし,情報をフィードバックすることも有用であると考えられた.
以上,成果の公表に関しては,引き続き学会発表や論文への投稿に向けて作業を進めている段階である.

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi