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2016 年度 実施状況報告書

健康増進のための閾下刺激装置の開発と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K16583
研究機関吉備国際大学

研究代表者

平尾 一樹  吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70568401)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードサブリミナル / 無意識 / 閾下 / 閾上 / 健康 / 予防
研究実績の概要

本研究課題の目的は、健康増進のための閾下刺激装置を開発し、その効果を検討することである。平成28年度は、大別して以下の2つの研究を行った。
1. 閾下刺激装置の開発
(1) 閾下うつ(n = 82)および健常群(n = 72)を対象に、動画内に呈示する一般的な自信を高めるための言葉を自由記述式アンケートにより収集し、出現頻度に基づくコンピュータ化されたテキスト分析を行った。結果、最も高い頻度で出現したキーワードは、両群で共通しており、動画内に呈示する言葉を同定した。(2) 動画内に呈示する最適な呈示時間をRCTにより検討した。結果、閾下プライミング+閾上リワード刺激(n = 25)が、閾下プライミング+閾下リワード刺激(n = 25)よりも有効であることが明らかとなった。(3) (1)(2)の結果に基づいて、iOS対応の自信を高めるための言葉が自動的に呈示される動画再生スマートフォンアプリケーション(アプリ)を作製した。
2. 1で開発したアプリの介入研究で用いるアウトカム指標の測定誤差および生物学的背景の検討
(1) 平成29年度に実施するアプリ介入研究におけるアウトカム指標の一部(CES-D、GSES、GHQ-12)の個人レベルおよび集団レベルの最小検出可能変化量(SDC)を算出した(n = 137)。尺度得点の変化が測定誤差によるものではないと確信するためには、算出されたSDC値を超える変化が必要である。この知見は、アプリ介入研究の効果を判定する際に有用である。(2) NIRSとVFTを用いてGSESで測定した自己効力感の生物学的背景を検討した(n = 89)。結果、自己効力感低群は、中等度群に比べて左前頭前皮質の酸化ヘモグロビン濃度変化量が低値であった。この知見は、本研究課題のアウトカム指標の一つである自己効力感を考察する際に有用である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度の主目的は、閾下刺激装置を開発することであった。平成28年度は、閾下刺激装置としてiOS対応のアプリを作製することができた。さらに、平成29年度に実施するアプリ介入研究における一部のアウトカム指標の測定誤差および生物学的背景を検討することができた。以上のことから、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、平成28年度に作製したアプリの介入研究を実施する。この介入研究の目的は、アドヒアランス、ユーザビリティ、ユーザー満足度および効果を検討することである。さらに、平成28年度に未検討のアウトカム指標における測定誤差および生物学的背景を検討する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、謝金が発生しなかったためである。

次年度使用額の使用計画

平成29年度は、予定していた物品費、旅費、謝金などとあわせて平成28年度の繰越分を執行する。

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公開日: 2018-01-16  

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