研究課題/領域番号 |
16K16584
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
畑本 陽一 福岡大学, 身体活動研究所, ポスト・ドクター (90738832)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | エネルギー消費量 / 血糖値 / 運動強度差 / 座位行動 |
研究実績の概要 |
近年、座位行動を細切れに中断することが健康評価項目に有益な影響を及ぼすことが報告されている。さらには細切れに短時間の運動することによって、食後の血糖上昇を抑制するこも明らかとなっている。食後の急な血糖上昇は、酸化ストレスを増大させ血管内皮障害を引き起こし、その積み重ねが動脈硬化の進展および大血管障害(心筋梗塞、脳梗塞など)の発症に寄与すると考えられている。運動強度と骨格筋への糖取り込みは、乳酸閾値(LT)強度以上の運動強度であれば、GLUT4のトランスロケーションによる糖取り込みが促進される可能性があることから、LT強度以上の細切れ運動であれば1日の血糖動態を良好にすることが期待される。 肥満は、エネルギー収支バランスの崩れが長年にわたって積み重なることで形成される。運動は、エネルギー消費量を増大させるため肥満の改善に有効であるだろう。LT強度以上の運動後には、しばらくエネルギー消費が亢進する現象(EPOC)が知られている。しかし、LT強度以上の細切れ運動によって1日のエネルギー消費が亢進するかは不明である。 細切れ運動は、まとまった運動時間を必要とせず、多忙な現代社会にとって有効な運動方法のなり得るかもしれない。 そこで、本研究ではLT強度を境とした運動強度の異なる細切れ運動が、1日の血糖コントロールおよびエネルギー消費量に与える影響について比較検を開始した。本研究では、肥満と糖尿病の予防・改善を目的としているため、BMI25以上の男性を対象に研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の研究計画が遅れている主な理由として、実験環境の整備により初年度と次年度の実験計画を急きょ入れ替える必要性が生じたためである。さらに本研究は、対象者の募集条件が限定されているため、被験者の募集に当初予定していたよりも多くの時間を要している。初年度は5名の対象者の測定が完了した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、昨年度の研究を引き続き継続しながら、本年度の研究を進める。また昨年度の研究結果が平成29年度の前半には終了する見込みであり、結果をまとめ次第、学会発表や論文発表を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度の研究開始が遅れてたため、使用予定の金額に至らなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
初年度の研究および本年度の研究を並行し実施する。
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