本研究は「全身持久力を高く保ち続けることは、生活習慣病の発症リスクの低減につながるか?」という問いを設定し、追跡調査により検討を行った。研究は追跡開始前に全身持久力を測定した男性勤労者約7000人を対象とし、その後、定期健康診断の結果を最大23年間追跡調査した。その結果、①全身持久力が継続的に高ければ2型糖尿病の発症リスクは低いこと、②厚生労働省が公表している「健康づくりのための身体活動基準2013」で設定されている全身持久力の基準を長期的に達成していると2型糖尿病の発症リスクは低いこと、③全身持久力の基準を達成した回数が多ければ多いほど、高血圧の発症リスクは低いことが明らかになった。
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