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2017 年度 実施状況報告書

大学生アスリートにおける睡眠不足症候群の実態とその予防に資する至適睡眠時間の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K16608
研究機関東京理科大学

研究代表者

守田 優子  東京理科大学, 理工学部教養, 助教 (50710068)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード睡眠不足症候群 / 睡眠負債 / 大学生 / アスリート
研究実績の概要

平成28年度に実施した大学生アスリートを対象とした睡眠習慣の質問紙調査では、女性の対象者が目標数に達しておらず、男女差の検討が困難であったため追加調査を実施している。未発表ではあるが、大学生アスリートにおいては、平日の睡眠時間に男女の差は認められないが、休日の睡眠時間は男性に比して女性で20分長かった。昼寝習慣のある者の割合は、男性が女性に比して高かった(33.6% vs. 17.6%)。また、慢性的な寝不足状態によって日中機能の低下を引き起こす睡眠障害として知られる、睡眠不足症候群(insufficient sleep syndrome: ISS)の割合は、男性で7.5%、女性で10.2%であった。さらに、ISSを有する大学生アスリートは、健常な彼らに比して日中機能は低下していた。ISSを有する者について男女差の検討を行った結果、女性は男性に比して抑うつ得点が高く、精神的健康度が低いことが明らかとなり、眠気に関しては、男女間の差は認められなかった。
これらの結果から、大学生アスリートにおける睡眠習慣は男女で特徴が異なり、ISSはわずかではあるが、女性で有病率が高いことが明らかとなった。またISSを発症した場合、女性の症状がより重度となることが示唆された。本結果に関しては現在国際誌への投稿準備中である。
なお、質問紙調査の一方で、次年度に実施する睡眠時間延長の介入研究のための予備実験を実施し、本実験への準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度の質問紙調査が、対象となる部の競技日程等の都合で今年度に延期することになった影響を受けて、介入研究の準備等もやや遅れてしまった。

今後の研究の推進方策

介入研究の対象となる部活動と介入期間等の詳細な打ち合わせを進め、平成30年度9月末から11月に実施する。それと同時に、質問紙調査の国際誌投稿を行う。介入研究終了後は直ちにデータ解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

参加予定であった国際学会を欠席したために次年度使用額が生じた。繰越した金額は、睡眠時間延長の介入研究を実施するにあたり、質問紙調査から決定された睡眠時間が推測された時間よりも長く、被験者を長い時間拘束することで、被験者への負担が増加することから被験者への謝金として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of acute morning and evening exercise on subjective and objective sleep quality in older individuals with insomnia2017

    • 著者名/発表者名
      Morita Y., Sasai-Sakuma T., Inoue Y.
    • 雑誌名

      Sleep Medicine

      巻: 34 ページ: 200-208

    • DOI

      10.1016/j.sleep.2017.03.014

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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