研究課題
ポール・ウォーキングや筋力運動、たんぱく質をはじめとした多様な食品摂取の普及・推進方法を協議するため、介入地区である3つの対照地区において、平成29年4月から平成30年3月までの間に計32回の協議会(A地区11回、B地区10回、C地区11回)を開催した。今年度は、この協議会で出されたアイデアを実行した。A地区では、スクワット運動の実践を普及するために、情報通信機器を活用した「A地区スクワット・チャレンジ」を実施した。平成29年6月8日のチャレンジブース設置から、平成30年1月7日までの間で、延べ1060名(男性422名、女性638名)が計39,346回のスクワット運動を実践した。B地区では、ウォーキングの歩数や参加人数が合計されるとともに、地域の見どころや危険個所などが地図上にプロットされるアプリケーションを作成した。また、多様な食品摂取の普及に関しては、「さあにぎやかにいただく」という語呂合わせを普及するためのポスターやパンフレットが作成された。この多様な食品摂取の重要性を啓発するオリジナル(住民が登場する)ポスターやレシピ、多様性チェック表は、現在、ショッピングモールや飲食店、公共施設など、地区全域に掲示や配布が進められており、この取り組みは、A地区、C地区にも波及している。さらに、10の食品群を紙媒体でチェックするだけでなく、タブレット上でチェックできるアプリケーションも作成された。平成29年12月から平成30年3月にかけて、ポール・ウォーキングと食の多様性普及をセットとしたイベントを地区内で順番に開催する企画が立案され、順次、実行されているところである。
2: おおむね順調に進展している
協議体メンバーが中心となってのイベント企画・開催や、多機関が連携しての食の多様性の普及啓発が軌道にのりつつある。少しずつではあるが、地域内に広がっている手ごたえが得られている。
引き続き、各地区の活動の定着に向けて研究を継続する予定である。平成30年7月には、ベースラインから2年後に相当する追跡調査を実施する。これにより、クラスター・非ランダム化比較試験のデザインに基づいたアウトカム評価とプロセス評価をおこなう。今後は、これらの結果についても報告していく予定である。
国際学会での発表を取りやめたため、残預金が生じている。次年度は追跡調査を実施する予定であるため、この残預金はその予算として使用する予定である。
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Journal of Epidemiology
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International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity