研究課題
若手研究(B)
注意欠如多動症(ADHD)児の神経基盤解明を目的として、ADHD児と定型発達(TD)児に対して安静時fMRIを撮像し、さらに、COMT遺伝子多型との関連を検討した。TD児に比べて ADHD児では右小脳Crus I/IIと左背外側前頭前野の機能的結合が有意に低く、さらに、ADHD児ではその機能的結合はCOMT遺伝子多型と関連していた。この結果はCOMT遺伝子多型が大脳皮質-小脳の神経ネットワークに影響し、それが実行機能、ADHD症状に影響していることを示唆する。脳画像と遺伝子の関連を検討する研究の推進により、個々の病態に応じた客観的な診断・治療効果評価法の開発につながる。
小児発達学