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2017 年度 実施状況報告書

子どもの同意能力を評価するツールの開発および親の認識の妥当性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K16630
研究機関帝京大学

研究代表者

松本 聡子  帝京大学, 医学部, 講師 (10422354)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード同意能力 / 理解力 / 判断能力 / 小児 / 患者教育 / 告知同意
研究実績の概要

平成29年度は、平成28年度当初に計画したものの該当する疾患を持つ小児患者が極めて少ないことが判明したため実施を中断した、DPCおよびカルテ情報を用いた調査を再計画し、実施を再開することとした。当初、調査の実施中断理由ととなっていた対象者数の問題については、年齢および疾患および対象期間の幅を広げることで問題が解決された。
都内総合病院に入院した患児(1~15歳)のべ45名について調査を行い、患者教育や告知同意およびそれらについての患児の理解度と、理解度に影響を与える要因等について分析を行った。加えて、小児科医・小児外科医等へのヒアリングも行った。
これらの結果、子どもの同意能力を評価するツールとして当初予定していた、Measure of Competency to Render Informed Treatment Decision(MOC)およびRecognition of Rights Violation in Counseling(RVC)は実情にそぐわない可能性が高いことが裏付けられ、また、平成29年度の調査の結果、本研究において開発するツールのベースとなるものとして想定していた、成人向けの治療同意判断能力評価用構造化面接であるStructured Interview for Competency and Incompetency Assessment Testing and Ranking Inventory-Revised(SICIATRI)についても、実情にそぐわない可能性が高いことが示唆された。一方で、平成29年度に行った調査の結果、患児の理解度に影響を与える要因が明らかになり、平成30年度に行う調査およびツールの開発の方向性が定まった。
平成29年度の調査の結果については、平成30年度中に学会発表を行うため、準備を進めているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成28年度当初の時点で予定していたMeasure of Competency to Render Informed Treatment Decision(MOC)およびRecognition of Rights Violation in Counseling(RVC)の日本語版の開発に加え、平成28年度の調査の結果によりMOCおよびRVCの代わりとして候補に挙がったStructured Interview for Competency and Incompetency Assessment Testing and Ranking Inventory-Revised(SICIATRI)の小児版の開発のいずれも、わが国の実情および本研究の計画にそぐわないことが判明したため、研究計画の軌道修正が余儀なくされた。

今後の研究の推進方策

平成28年度および29年度に行った調査により判明した事項を踏まえた上で、平成30年度は調査の実施およびツールの開発を行う予定である。平成30年度については、①既に成人を迎えた人々のうち、小児期に重大な疾患を経験したものを対象とする調査、②ツールの開発、③ツールを用いての調査、を行うこととする。加えて、平成29年度の調査結果については、平成30年度中に学会発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

(理由)平成28年度および29年度ともに研究計画に変更が生じ、支出時期が平成30年度にずれこむこととなった。

(使用計画)平成30年度に行う諸計画(①既に成人を迎えた人々のうち、小児期に重大な疾患を経験したものを対象とする調査、②ツールの開発、③ツールを用いての調査)の実施および平成29年度の調査に関する学会発表のため支出する。

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公開日: 2018-12-17  

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