糸状菌が生産する代表的なインドールテルペン系天然物シアリニンとセスペンドールに着目し、麹菌異種発現系を駆使した酵素機能解析と生物合成を行った。①シアリニン生合成後期に関わる4つの遺伝子を麹菌へ導入し、生合成中間体を投与した結果、最終産物であるshearinine Dを生産することに成功した。さらに、インドール環に連結した特徴的な6/5員環の形成に関して詳細な反応機構を解明した。②セスペンドール生合成遺伝子クラスターを同定し、麹菌を用いて異種生産に成功した。また、インドール環の修飾がプレニル基転移酵素(SpdE)/シトクロムP450(SpdJ)酵素のセットによって触媒されることが明らかにした。
|