睡眠覚醒に異常を示す二種類のモデルマウスの脳を用い、大規模なリン酸化プロテオミクス解析を行った。二種類のモデルマウスにおいてリン酸化状態が同じであるタンパク質を80種類同定し,これらをSleep-Need-Index-PhosphoProteins (SNIPPs)とした。SNIPPsのリン酸化は、SIK3遺伝子に変異があり、過度の眠気を示すSleepyマウスでも認められた。SIK3の活性抑制はSNIPPsのリン酸化を減少させた,眠気の指標である周波数の低い脳波の減少が認められた。本研究の結果から,SNIPPsのリン酸化/脱リン酸化のサイクルは睡眠覚醒の恒常性を制御していると考えられた。
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