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2016 年度 実施状況報告書

プログラミング能力獲得を可能にする神経基盤解明と脳可塑性を誘導する学習法開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K16650
研究機関東京大学

研究代表者

細田 千尋  東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (20578976)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード脳可塑性 / プログラミンング学習 / NODDI / DTI / resting state MRI
研究実績の概要

プログラミングを義務教育化する指針を政府が発表する一方で、科学的にプログラミンング教育についてどのような効果があるか等を検討された論文は少ない。一方、プログラミング教育の難しさは、プログラミング教育界においては、古くから根強くある問題であり、プログラミングは、6割の人間にはその素質がない、という調査結果も出ている。そこで、本研究では、プログラミングと脳の関連性を明らかにすることで、6割の人間にその素質がない、という事がはたして本当なのか、本当だとした場合、脳構造とその能力に関連性があるのか、について、脳構造の観点から、プログラミング能力について検討する事を目的とした。
本年度は、60名のプロラミング未学習者を集め、12週間のプログラミング学習トレーニングを実施した。学習は、平日毎日を義務とし、1日平均60分を学習時間とした。また、学習後には、実際にプログラムをしてもらい、その課題を提出する事も義務とした。
学習前後で、脳構造(T1、拡散強調画像、NODDI, )脳機能(安静時脳機能活動)、を撮像し、また、学習前に、知能検査、性格特性検査も実施した。
その結果、プログラミングの応用部に入った段階で、約半数の人間が、学習時間は確保できているにもかかかわらず能力が伸びなくなるという現象を捉える事が出来た。応用部で、伸びなくなる人と伸びる人で、知能に有意差は見受けられなかった一方、脳構造に有意差が見られる事が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

前例がなかったため、うまく実験ができるかも予測が難しい現状の中で、プログラミングにおける長期学習実験を実施し、当初の予想以上の結果を得る事が出来た。

今後の研究の推進方策

学習者の日々の行動・学習記録(12週間分)、脳構造変化の詳細等、詳細に解析するためのデータは、本年度十分に取得する事が出来た。これらの膨大なデータについて、どのような統計解析をかけ、新しく有用な知見を得ていくかを今後検討し、心理データ、脳構データ、脳機能データ、生活記録データ等多量データの整理と統計解析を実施していく。

次年度使用額が生じた理由

実験中に、実験被験者が途中脱落するものがでてきてしまい、学習期間⑫週間と長期実験だったため、即座にその埋め合わせをする事ができなかった。そのため、その分の学習被験者の謝金、実験費用を時年次度にまわす。

次年度使用額の使用計画

追加実験被験者謝金、実験費用として利用する

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公開日: 2018-01-16  

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