研究課題
今年度は、ヒマラヤ地域で盛んに栽培されてきた大麦に焦点をあて、文献研究およびデータ解析を中心に研究を進めた。ヒマラヤ高地の食と健康に関する研究では、チベット・ヒマラヤ高地で食事の中心とされてきた大麦について、その栄養成分と健康への影響についての近年の研究の動向をまとめ、ラダーク地域のドムカル村における栄養調査データを分析し、近年の食物摂取の変化の実態を示すとともに食の変化の健康への影響を考察し、これを原著論文として報告した。
2: おおむね順調に進展している
今年度は、調査地域への入域が困難であったため、ヒマラヤ高地高原部での調査が実施できなかった。平成30年度の現地調査に向けての文献調査およびこれまでの収集した資料の分析およびまとめを行い、更なる課題をまとめ、原著論文1本として発表できた点では、一定の進展があったと考えている。
平成30年度は、ヒマラヤ高地のラダーク都市部および高原部にて、食の季節変化に注目して調査を進める。平成29年度の研究から、季節変化が激しい高所において、夏と冬の栄養摂取に大きな差があり、これが栄養代謝および生活習慣病の状態に影響を与えているという新たな可能性を調査するべく、夏と冬の2回に分けて調査を実施する予定である。
現地カウンターパートとの健康診断実施のためヒマラヤ地域の高原部への入域がかなわなかったため、平成29年度は文献研究と過去の蓄積されたデータ分析を実施し論文執筆を行った。平成30年度に現地調査を実施する予定であり、繰越分を活用する。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
ヒマラヤ学誌
巻: 19 ページ: 60-72
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Geriatrics & Gerontology International
巻: 43 ページ: 印刷中
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