研究課題/領域番号 |
16K16764
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
田鎖 数馬 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (70437705)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 教科書 |
研究実績の概要 |
『東書文庫所蔵教科用図書目録』や『旧制中等教育国語科教科書内容索引』などを活用して、大正期の旧制中等教育国語科教科書にはどのようなものがあり、各々の教科書のどこに、谷崎潤一郎・菊池寛・志賀直哉のどの作品が収録されているのかを調査した。その上で、国立国会図書館や国立教育政策研究所図書館などに足を運び、教科書に収録された谷崎・菊池・志賀の作品を収集した。また、教員用の指導要領や教科書なども可能な限り入手し、編集者が原作に対していかなる省略・改竄を行ったのか指摘し、その特徴をまとめるとともに、教科書別に異同表を作成した。これらの基礎的調査を踏まえて、来年度は、教科書に収録された谷崎・菊池・志賀の作品と原作との比較を通して何が見えてくるのか、本格に的に考察する作業に入りたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学内業務が多く、十分な調査時間を確保できなかったが、限られた時間の中で、一定の成果を挙げることはできた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に収集・作成した資料に基づき、教科書の編集者が、谷崎と菊池と志賀の作品を学生にどのように読ませようとしたのかを考察する。同時に、谷崎と菊池と志賀の原作を丹念に読み、教科書で省略・改竄された箇所は、原作においてどのような意味を持っていたのかを明らかにする。最後に、谷崎と菊池と志賀の作品の教科書収録状況を比較し、作家の特質と教科書収録状況との関係を考察する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予想よりも、大学の仕事に時間をとられたために、十分に本研究調査の時間を確保できなかったことに加えて、体調不良でしばらく入院していたために、昨年度分として請求した金額を、昨年度のうちに使用することができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、体調管理を万全にして、また、大学の仕事と本研究とのバランスをうまくとって、1学期の間に調査を終わらせるとともに、必要な書籍もなるべく早い時期に購入する。
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