日欧文化交流で重要な役割を果たしながら、その活動について十分に研究されていなかったジュディット・ゴーチエの日本関連著作の諸側面を調査することで、文学におけるジャポニスムの一端を明らかにしたほか、それをフランス本国における作家の没後百年の記念書籍内で公表することで、かつての豊かな日仏文化交流をフランスの読者に提示することができた。またその著作が、忘れ去られた日本文化を記録していたり、異文化受容が新たな創造を生むメカニズムを示していたり、外国における日本研究の広がりを知る入口となり得るなど、現代の日本において持つ意義も明らかにした。
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