第一に、歴史記述論を扱うボードワンやボダン、ラ・ポプリニエの著作を主な対象として、ポリュビオスやハリカルナスのディオニシウスなどのギリシャ歴史家がどのように扱われているかを分析した。 これに加えて、モンテーニュなど、歴史を専門とするわけではない著者の作品においても、歴史をめぐる同時代の議論がいかに反映されているかを検討した。 さらに、トゥキュディデスをめぐる古代の議論(ルキアノス、ハリカルナスのディオニシウス、キケロなど)が、16世紀の新しい文脈の中で、どのように取り上げられているかを考察した。
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