研究課題
若手研究(B)
本研究は中国語北方方言における韻律構造の変化過程を明らかにすることを目的とする。北方方言の代表的地点を複数選び単音節声調・連読変調・軽声・イントネーションなどに関する音韻・音響調査を行いミクロレベルの変化を跡付けるとともに、中国全土を対象とした言語地図を作成し、マクロレベルでの考察を行った。さらに他の韻律特徴や文法現象との関連を検討し、中国語韻律構造全体が通時的・地理的に変化する様相の一端を明らかにした。
中国語方言
本研究では軽声を中心とする重要な韻律現象の中国全体の分布状況を示し、その変化を言語地理学的に論じ、マクロレベルでの変化をミクロレベルでも裏づけるために複数地点においてフィールドワークを行った。ミクロとマクロの双方の視点から論じる研究手法は中国語方言においてまだ適用例が少なく、開拓的な意義を有しており今後の展開も期待できる。