研究課題/領域番号 |
16K16824
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
|
研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
山田 真寛 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変異研究領域, 准教授 (10734626)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 琉球諸語 / 消滅危機言語 / 言語復興 / 与那国 / 沖永良部 |
研究成果の概要 |
本研究はUNESCOが2009年に報告した日本の消滅危機言語の内6つを占める琉球諸語の、文法記述、記録保存、継承保存を並行して進めることを目的とする社会課題解決型のプロジェクトである。研究代表者がフィールドワークを行っている与那国島と沖永良部島を中心に、地域言語コンテンツの制作と利用を核とした複数のプロジェクトを、地域言語コミュニティと協働で進めた。地域言語コンテンツの制作過程で文法記述が進み、制作物は言語の記録として蓄積され、かつ言語の継承にも利用可能なものが数多く生み出された。
|
自由記述の分野 |
言語復興
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトが制作した地域言語コンテンツは消滅危機言語の記録として蓄積され、さらに言語継承にも利用されている。言語の記録や利用可能な学習教材がほとんど存在しない現状を変えたと言える。 また基礎研究として地域言語の理解度を測定する心理言語学実験を行い、60歳以上の流暢な母語話者と日本語モノリンガルとなっている小さな子供たちの間の世代に、非常に多くの「潜在話者」が存在することを明らかにした。これまで過小評価されてきた潜在話者の存在を客観的な実験結果によって指摘し、さらに彼らと協働して消滅危機言語の継承保存を進めたことは、学術的にも社会的にも意義のあることだと考えられる。
|