研究実績の概要 |
平成30年度の進捗と成果は、順調であった。本年度は、特に成果発信に力を入れ、論文4本、国内口頭発表3件、国外口頭発表1件を発表した。国内口頭発表1件は、言語学会発表賞を受賞した。 論文は、「熊本市方言の格配列と分裂自動詞性」を、竹内史郎・下地理則編『日本の格標示と分裂自動詞性』くろしお出版に執筆(2019年3月)、「甑島方言の格について」を、窪薗晴夫外2人編『鹿児島県甑島方言からみる文法の諸相』くろしお出版に執筆(2019年2月)に執筆、「宮崎県椎葉村方言のいまむかし―静かに消えてゆく、私達のことば―」を、『日本語学』第37巻第7号明治書院、(2018年7月)に執筆した。なお、「上方語と江戸語の準体の変化」を、金沢裕之・矢島正浩編『SP盤落語レコードが拓く近代日本語研究』に投稿し、掲載確定である。 国内発表は‘On the Split Intransitivity in Western Kyushu Dialects’を、‘Approaches to Endangered Languages in Japan and Northeast Asia: Description、Documentation and Revitalization.’で発表(2018年8月)、「九州方言における主語標示の使い分けと動作主性」を、日本言語学会で発表し(2018年6月)、第156回日本言語学会大会発表賞を受賞した(2018年11月)。また、「文献調査とフィールド調査による準体研究の展開」を、「フィールドと文献から見る日琉諸語の系統と歴史」で発表した(2018年12月)。国外発表は、“On Split-Intransitivity in Kumamoto Japanese,”を The NINJAL-SGRL-UHM Linguistics Workshopにて発表した(2019年1月)。
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