• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

母語獲得におけるOnly文と質問回答整合性の関係:日英語研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K16856
研究機関三重大学

研究代表者

菅原 彩加  三重大学, 教養教育機構, 特任講師(教育担当) (80755710)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード日英語比較 / 質問回答の整合性 / 第一言語獲得 / 文処理
研究実績の概要

今年度は、2年間で計画している日英語それぞれにおける3つの実験のうち、英語の2つの実験、日本語の2つの実験を行った。研究成果は1件の査読付き国際学会での発表、1編の論文の一部としての発表、1件の公開講座、1件の招待講演においての報告、のそれぞれとして社会に発信された。今年度の助成金は、主に実験遂行にあたっての会議のための渡航費・国際学会の旅費・実験補助者や被験者への謝金・研究のための文献購入に充てられた。
8月には、本研究への協力を依頼しているHackl博士、Wexler博士とのミーティングのためアメリカのボストンに滞在し英語話者を対象とする実験を企画しパイロット実験を行った。9月には、英語母語話者に対する実験成果の一部を、研究代表者の博士論文の内容として発表した。9月には日本語母語話者を対象とする実験を企画するため、実験補助者に三重大学に滞在してもらいミーティングおよびパイロット実験の実施を行った。11月には、アメリカのボストンで行われたBoston University Conference on Language Development 41 の学会において研究成果をポスター発表した。2月には、日本語母語話者を対象とする実験の準備ができたので被験者を募集し実験を遂行した。その他、一年を通して研究や実験に必要な消耗品や書籍を購入した。
現在、成果を国際的な学術雑誌へ論文として投稿するため、Hackl博士やWexler博士と議論を行っている。また、当初は今年度行う予定であった日本語母語話者の幼児を対象とする実験は来年度に行う予定である。これは、当初は来年度に行う予定であった日本語母語話者の大人対象の実験を今年度に行ったためである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、2年間で日英語でそれぞれ3種類(計6種類)の実験を行う予定であるが、今年度に1.日本語の質問回答整合性に関する母語獲得実験、2.日本語母語話者の大人による反応時間計測実験、3.英語の質問回答整合性に関する母語獲得実験、4.英語の数詞を使った実験、の4種類を行った。ただ、1,2に関して追加実験が必要であるため、「当初の計画以上」というよりは「おおむね順調」に進展しているといえる。反応時間計測の実験は、当初は来年度に行う予定であったが、実験補助者の協力により実験作成ソフトウェアを使いこなすことができたため、今年度に前倒しをして行うことができた。この実験計画の変更により、当初は来年度の予算として計上していた実験協力者への謝金や被験者への謝金を、今年度の備品の購入を減らした分で決算することとなった。

今後の研究の推進方策

まず、すでに実験素材は準備できているため、日本語母語話者を対象に行った実験の追加実験を早々に行う予定である。次いで、日本語母語話者を対象に数詞を使った実験を行う。また、英語母語話者対象に反応時間を測る実験については、6月に研究協力者と議論し、実験デザインや手法について決定する予定である。
9月にスペインで行われるGenerative Approaches to Language Acquisition 13 の学会において研究発表をする予定であり、その場で研究成果の一部を報告する。
前述したように、研究協力者と国際的な学術雑誌への論文投稿に取り組んでおり、来年度中に発表することを目指す。
当初の計画では、来年度に外部からの講演者を招いてワークショップを行う予定であったが、今年度減らした備品購入を来年度に購入する予定であることや、実験補助者への謝金を当初は計上し忘れていたこともあり、規模を縮小しての研究会開催としたい。

次年度使用額が生じた理由

洋書の購入費が予想よりも若干低かったため。

次年度使用額の使用計画

平成29年度に購入する書籍の費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] QUD affects how Japanese L2 learners interpret ambiguous English sentences2017

    • 著者名/発表者名
      Sugawara, Ayaka
    • 学会等名
      Generative Approaches to Language Acquisition 13
    • 発表場所
      Palma (スペイン)
    • 年月日
      2017-09-07 – 2017-09-09
    • 国際学会
  • [学会発表] Processing asymmetries between Subject-only and VP-only by children and adults2016

    • 著者名/発表者名
      Sugawara, Ayaka
    • 学会等名
      the 52nd Linguistics Colloquium at Nanzan University
    • 発表場所
      南山大学 (愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2016-12-11 – 2016-12-11
    • 招待講演
  • [学会発表] 子どもの言葉から人間の言語能力の秘密に迫る2016

    • 著者名/発表者名
      菅原彩加
    • 学会等名
      Sophia Open Research Weeks 2016
    • 発表場所
      上智大学 (東京都・千代田区)
    • 年月日
      2016-11-23 – 2016-11-23
    • 招待講演
  • [学会発表] Japanese L2 learners of English are sensitive to QUD and prosodic inference2016

    • 著者名/発表者名
      Sugawara, Ayaka
    • 学会等名
      Boston University Conference on Language Development 41
    • 発表場所
      Boston (アメリカ合衆国)
    • 年月日
      2016-11-04 – 2016-11-06
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi