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2016 年度 実施状況報告書

語彙学習における学習者特性の影響

研究課題

研究課題/領域番号 16K16860
研究機関東京外国語大学

研究代表者

石澤 徹  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 講師 (00636095)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード語彙習得 / 音韻の認知 / 学習者特性
研究実績の概要

平成28年度は、調査の準備のための期間としていた。その中で、具体的には、文献研究に基づく学術的背景の強化に取り組んだ。
本研究が依拠している「適正処遇交互作用」「転移適切性処理の原理」に加え、L2音韻習得の観点からの理論的依拠を探るべく、文献研究を行った。Service and Kohonen(1995)によると、聞きなれない語を繰り返すためには、音韻ストアに音韻表象を形成する能力が必要となり、その能力が学習初期段階の語彙学習を予測するとのことだった。しかに、日本語教育の語彙認知に関する研究の多くは、その音韻の類似性を子音に求めている傾向が強く、アクセントやリズムが母語と違っている点についてはあまり触れられていなかった。音韻といった場合に、リズム・アクセント体系がどの程度影響するか、より詳しく確認していく必要があり、今後、音韻的短期記憶容量と音韻認知の正確さが指標となりうるか検討する。
なお、音韻処理能力は言語能力が低い段階、すなわち、学習初期の段階において重要だというSkehan(1998)の主張に基づくならば、本調査における協力者は初級段階の学習者と上級レベルの学習者とで異なる可能性がある。よって、実験等の調査協力機関は、インプットの機会を考え、海外に求める必要がある。理論的背景の強化は平成29年度も引き続き実施する。
また、調査の準備として、国内の調査受け入れ機関との協議を行った。しかし、先方の都合もあり、平成29年度前期には調査が難しいとのことであった。この点については、今後のスケジュールを調整していく必要がある。また、調査に向けて、語彙学習方略に関する質問紙の作成を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画上予定していた内容が終えられなかったため。

今後の研究の推進方策

現時点では、調査を急がずに、依拠する理論的背景をしっかりと確認する方向で進める。

次年度使用額が生じた理由

調査準備が計画ほど進まず、人件費を支出する必要がなかったこと、また、外国への調査出張を実施しなかったためである。

次年度使用額の使用計画

海外での調査を実施するタイミングで適切に使用する。

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公開日: 2018-01-16  

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