研究課題/領域番号 |
16K16879
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
清水 遥 東北学院大学, 文学部, 准教授 (20646905)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 英語教育 / リーディング / 推論 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,RI-Val processで提案されている3つのプロセス(活性化、統合、妥当性)に基づき,L2学習者の推論生成プロセスを検証することである。本研究で研究対象とする推論は,要点や主題といった包括的な理解に必要不可欠な役割を果たす。例えば、“It was very late when the secretary got home and she took off her clothes, put on pajamas and turned off the light. In her dream, she saw the famous actor she always wanted to meet.” という文を読んだ際,読み手は2文間の理解の一貫性を保つために “She went to bed.” という推論を補いながら理解する。そして,本研究では読み手のワーキングメモリー (WM) に保持されている情報を結び付けて生成される局所的推論とWM内に以前読んだ情報を再活性化する必要がある大局的推論を扱う。 これまでの調査で,英語母語話者の局所的推論の生成が確認し,現在は日本人英語学習者の局所的推論および大局的推論の検証を行っている。その際,読解に使用するマテリアルの影響,協力者の英語習熟度による影響が母語話者よりも顕著に見られたため,マテリアルの分析および協力者の英語習熟度の検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
産前・産後休暇および育児休暇取得により、一時的に研究活動を中断したため
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今後の研究の推進方策 |
1.推論の生成のし易さを左右する要因である意味的関連性を見直し、推論の生成に必要な文脈手がかりをマテリアル内に追加するかどうかを検討する。 2. RI-Val processの妥当性プロセスより前に起こると仮定されている活性化プロセスが原因となっている可能性があるため、活性化プロセスに焦点を当てた実験を行う。 3.1, 2の結果に応じて、同様の実験手法を用いて大局的推論の検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
【次年度使用額が生じた理由】産前・産後休暇および育児休暇取得により、一時的に研究活動を中断したため。
【使用計画】調査実施に必要な機器,謝礼費等に使用する。
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