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2019 年度 実績報告書

近代日本の政党政治と大蔵省―戦間期を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 16K16898
研究機関北海道大学

研究代表者

前田 亮介  北海道大学, 法学研究科, 准教授 (00735748)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード日本政治外交史
研究実績の概要

研究期間最終年度となる本年度の目的は、第一に、前年度不十分だったアメリカ合衆国と中国の国際金融家の一次史料を収集し、本研究期間の締めくくりにふさわしい包括的な史料的基盤を整えることにあった。引き続き、前年度から在外研究先であるプリンストン大学を活動拠点として、シカゴ大学、コロンビア大学、ハーバード大学(ホートン図書館・ベイカー図書館)、バージニア大学、米議会図書館、国立公文書館、FDR大統領図書館、JFK大統領図書館、デトロイト公立図書館、で米中の銀政策や戦後東アジア秩序構想について史料調査を行った。またIMFアーカイブにも国際金融家の要審査の個人文書があることを確認したが、時間を優先して現地調査はせず、ウェブ開示手続きを行った。
第二に、1930年代の極東金融秩序をめぐる日英対立について両国の大蔵省と政党政治、さらに植民地銀行の役割に着目した論文の執筆準備を進めた。2019年9月からは在外研究本務校の北海道大学に復帰したため、本研究期間に手薄だった日本側の動向について国立公文書館や国会図書館憲政資料室で収集し、英米の史料調査成果と突き合わせた。当初は英語圏の査読誌を検討していたこともあり、年度内の投稿にはいたらなかったが、来年度以降の早い段階に活字化することをめざしたい。
もっとも、在外研究中にはイェール大学のダニエル・ボツマン教授、ハーバード大学のアンドルー・ゴードン教授およびデビッド・ハウエル教授と面会する機会を得、自らの研究の有効性や可能性について意見交換ができた。何度も滞在したワシントンDCでは、ジョージタウン大学のジョルダン・サンド教授からとくに有益な示唆をいただいた。こうした代表的な日本研究者たちとの交流に加え、UBC主催の明治150年記念のポッドキャストに出演し、英語インタビューで国内の研究成果を紹介した。今後の著者の研究の国際的発信にも資すると思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] グローバル化のもとでの分断と連帯2019

    • 著者名/発表者名
      前田亮介
    • 雑誌名

      アステイオン

      巻: 91 ページ: 157-161

  • [学会発表] 書評報告 池田さなえ著『皇室財産の政治史 明治二〇年代の御料地「処分」と宮中・府中』2019

    • 著者名/発表者名
      前田亮介
    • 学会等名
      2019年度近現代史サマーセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 戦後史学史/政治学史のなかの岡義武2019

    • 著者名/発表者名
      前田亮介
    • 学会等名
      東京大学ホームカミングデイ 法学部企画シンポジウム「近代政治史研究の原点――岡 義武の明治・大正史をよむ」
    • 招待講演
  • [図書] 小林和幸編『明治史研究の最前線』(「コラム12 明治憲法研究の論点――主権論を中心に」pp,135-139を執筆)2020

    • 著者名/発表者名
      前田亮介
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      筑摩書房
    • ISBN
      9784480016935

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公開日: 2021-01-27  

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