本研究の目的は、戦国大名大友氏と室町幕府・朝廷との関係を明らかにすることである。成果として、戦国期の大友氏当主が室町幕府・朝廷から獲得した守護職などの幕府官職と官位などの栄典について、彼らがいつ何を獲得したのかを明確にした。大友義長は3つ、大友義鑑と大友義鎮は8つの幕府官職と栄典を獲得していた。これらには、大友氏が申請のもの(主に守護)と幕府側より与えられたもの(主に栄典)があった。戦国大名大友氏と室町幕府・朝廷との交渉の頻度は、保守的なイメージとは異なり多くはなかった。本研究により遠国の戦国大名と室町幕府・朝廷との関係のあり方を提示することができた。
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