2018年度の研究実績は(1)「執筆」(2)「研究報告」(3)「史料調査」の3つからなる。(1)「執筆」については、「なぜ米軍基地が日本に存在しているのか」(第4章)を『はじめての政治学』(土肥・平井編、法律文化社、2019年)に執筆した。内容は、米軍基地の存在が日本社会ひいてはわれわれの日常生活にどのような影響を与えているのかを概観したものである。この内容は、グアムにおける米軍基地と地域社会の関係を分析する本研究課題とも密接にかかわるものである。(2)「研究報告」では、2018年5月11日の済州大学校共同資源センター主催の国際学術研究会「軍事の島と地域社会」に出席し、「アメリカ海軍によるグアム軍政統治と軍事基地―1944-46年を中心として」と題する報告を行った。次に、日中研究交流として、沖縄シンポジウム「冷戦期の沖縄と東アジア」第一セッションにて、「アメリカ再占領後のグアムにおける軍事基地拡大の実態分析ーアメリカ海兵隊グアム島司令部『戦時日誌』(1944年~46年)を素材としてー」と題する報告をおこなった(3)「史料調査」については、2018年8月20日から9月5日にかけてワシントンDCのアメリカ国立公文書館にて、主にアメリカ海軍史料の調査を行い、太平洋信託統治領行政ファイルから『グアム軍政統治月報』を収集した。
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