研究成果の概要 |
本研究の目的は、サイズから縄文土器の機能を明らかにすることである。縄文時代中期後葉(約5,000~4,500年前)の中日本で出土する深鉢形土器を対象に、①遺跡立地、②出土状況、③土器型式、という三つの視点から土器法量を再考した。 研究の結果、土器のサイズやサイズ間のばらつきは中日本で広く共通する一方で、特定の土器型式や出土状況に応じて土器サイズに斉一性が看取された。ここから、土器のサイズは煮沸具としての機能だけでなく、様々な社会的要請によって意図的に作り分けられていた可能性が指摘される。
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