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2016 年度 実施状況報告書

ドイツにおける日系企業集積のプレゼンスの斜陽化と領域的制度の変革に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K16959
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

杉山 武志  兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (40647830)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード日系企業 / 現地化 / 都市集積 / ドイツ
研究実績の概要

グローバル化が進み日系企業や新興国企業の海外進出が活発になるなか、ホスト社会における日系企業集積の「プレゼンス」の問題が議論の俎上にのぼりつつある。本研究ではドイツを対象に、日系企業集積のプレゼンスの斜陽化を抑える領域的制度の変革の方策を研究している。
平成28年度は、次の2点について進めた。一つは、先行研究のレビューを通じて、日独間の政治、経済、文化、生活の視点を踏まえながら日系企業集積のプレゼンスを維持・発展させていくための論点を精査した。
もう一つは、インタビュー調査およびフィールド調査を実施した。平成28年8月には、デュッセルドルフ、近郊のラーティンゲンにおいて、JETROデュッセルドルフ、デュッセルドルフ日本商工会議所、DJW(日独産業協会, Deutsch-Japanischen Wirtschaftskreis)など日独関連機関、日系企業への調査を実施した。また、デュッセルドルフにある日本人街の実態把握にも努めた。平成29年3月には、デュッセルドルフを中心に活動するGerman Japanese-Professional Women’s Network、さらにJETROベルリン、ケルン日本文化会館への調査を実施した。
理論の精査と調査を通じて、「駐在員型」ともいえるデュッセルドルフを中心としたノルトライン=ヴェストファーレン州の日系企業集積では、日本の商習慣への見直しを含む文化的相互理解の深耕、女性のキャリアに着目した取り組みなど変革の動きが生まれつつあることが分かってきた。他方で、ベルリンにおいて生成されつつある「起業型」の集積が、ドイツにおけるプレゼンスを高める新たな萌芽として重要であることも明らかとなってきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りのスケジュールで進んでいる。なお、当初計画では、平成29年3月時の調査訪問先として複数の州、都市を候補に挙げており、いずれを対象とするか迷いがあった。しかし、研究期間が2年と比較的短いなか、平成28年8月調査でのインタビューを通じて、ノルトライン=ヴェストファーレン州の諸都市およびベルリン州に対象を絞ることが今般の研究の目的を達成するために重要と判断した。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、当初計画の通り学会報告、論文投稿を通じて成果の積極的な発信を行う。なお、研究過程において追加の調査が必要になった場合は渡独し、さらなる調査データの蓄積に努める。

次年度使用額が生じた理由

32,521円の支出残額は、本研究にかかる情報収集のための学会参加旅費として計上したが、急な体調不良により参加を見合わせたことにより生じた。

次年度使用額の使用計画

学会報告のための旅費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 日本企業が集まるドイツの「都市集積」とその地理学的な魅力2016

    • 著者名/発表者名
      杉山 武志
    • 雑誌名

      DJW News

      巻: 2016年2号 ページ: 12-15

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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