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2020 年度 実施状況報告書

船上生活者の教育と福祉に関する文化人類学的研究:日本・中国の都市部と村落部の比較

研究課題

研究課題/領域番号 16K16968
研究機関南山大学

研究代表者

藤川 美代子  南山大学, 人文学部, 准教授 (10749550)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワード船上生活者 / 教育 / 福祉 / 日本 / 中国
研究実績の概要

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、2019年度末に予定していた海外現地調査が実施できなくなったために、補助事業期間延長申請を提出したものである。2020年度も海外現地調査のすべてと国内現地調査の一部は依然として実施できなかったため、これまでの現地調査で得られたデータの整理と文献資料の渉猟・読み込み・分析に努めた。
国家の理念や政治体制に大きな差異が認められる日本と中国において、船上生活者の子どもたちをめぐり実施されてきた学校教育・社会福祉のあり方を比較検討し、それらの意味を「国家の意図」と「当事者の受け止め方」という両面から考察することを目的とする本研究において、国家と船上生活者社会の関係性を研究者がいかなるまなざしで見つめてきたかを検討することも重要な作業の一つである。そこで、2020年度は特に近代以降の中国において、民俗学・民族学・文化人類学・形質人類学・社会学・歴史学の研究者たちが、どのような学問的フレームワークや理念のもとに各地の船上生活者社会を描こうとしていたのか、それが国家の政策に何らかの影響を与えたのかを考察することを試みた。この研究はまだ道半ばだが、今後、成果をまとめて発表できるように努める。特に、各研究分野における世界的な思潮の変遷と、中国国内の船上生活者社会に関わる論調とがどのような相関関係にあるのかという点に注目して論じるつもりである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2020年度も海外現地調査のすべてと国内現地調査の一部は依然として実施できなかったが、これまでの現地調査で得られたデータの整理と文献資料の渉猟・読み込み・分析に努めた。

今後の研究の推進方策

近代以降の中国において、民俗学・民族学・文化人類学・形質人類学・社会学・歴史学の研究者たちが、どのような学問的フレームワークや理念のもとに各地の船上生活者社会を描こうとしていたのか、それが国家の政策に何らかの影響を与えたのかを考察した2020年度の研究内容を、論文としてまとめることを第一の目標とする。特に、研究者たちが各研究分野における世界的な思潮にいかに絡めとられていたのかという点に注目して論考を執筆する予定である。第二に、これまでの現地調査・文献調査で得られたデータをさらに整理し、新たな視点で考察を進めるつもりである。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、予定していた国際学会への参加や海外・国内現地調査実施のほとんどが実現しなかったため、「次年度使用額」が発生した。これは、2021年度請求分と合わせて現地調査旅費、関連学会参加費・旅費、調査協力謝礼、文献購入費、文献複写費、論文翻訳費などに使用する見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「中国の水上居民はいかにして研究の俎上にのせられたか」2020

    • 著者名/発表者名
      藤川美代子
    • 学会等名
      南山大学人類学研究所共同研究2020年度第1回研究会

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公開日: 2021-12-27  

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