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2017 年度 実施状況報告書

貨幣を基礎とした財政憲法の理論的・制度的考察

研究課題

研究課題/領域番号 16K16985
研究機関大阪大学

研究代表者

片桐 直人  大阪大学, 高等司法研究科, 准教授 (40452312)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード貨幣国家 / 財政憲法 / 財政民主主義 / 租税法律主義 / 公債発行
研究実績の概要

本研究では、貨幣を基礎とした財政憲法の理論的・制度的考察を目指している。2017年度の研究においては、昨年度に引き続き、(1)貨幣と法ないし憲法との関係、(2)金融と法の関係、(3)財政と金融の関係の法的分析を進めた。
まず、(1)について、今年度は、昨年度構築を試みた貨幣概念をもちいて財政法的分析を試みた。また、ビットコインを代表とする新しい通貨についても検討を行った。これらの成果は、すでに論文として公表されているほか、研究会等においても報告の機会をえた。つぎに、(2)、(3)については、昨年度の研究成果を踏まえて検討を深めるとともに、公債発行等の制度についても検討を進めた。また、憲法典の条文や憲法が予定している予算・決算、皇室財政制度についても考察を深めた。これらの成果は、論文で公表されたほか、現在公表予定のものもいくつかある。
以上を通じて、貨幣と財政との関係を考察することができただけでなく、金融と財政との関係、財政政策と通貨政策との関係を法学的に検討することができ、成果の学会及び社会への発信も十分にできたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2017年度の研究は、実績概要のところでも示したように一定の成果があったと考えている。他方で、事情により、予定していた海外調査を実行することができなかった。その分、国内で入手可能な情報の収集に努めるほか、国内法の分析にエフォートを割いたが、海外調査ができなかった分を埋めることはできていないと考える。
以上の次第で、2018年度は、海外調査を行って、進捗の遅れを取り戻したい。

今後の研究の推進方策

2018年度は、昨年度十分に進捗しなかったドイツの財政法学の関連理論について、海外調査も含めて実施したい。
また、計画の最終年度にあたるため、成果をまとめ、論文として公表することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

予定していた海外出張ができなかったため。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [学会発表] 貨幣空間の法とアーキテクチャ2018

    • 著者名/発表者名
      片桐直人
    • 学会等名
      リテール決済研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本国憲法の下における財政赤字のコントロール2017

    • 著者名/発表者名
      片桐直人
    • 学会等名
      比較憲法学会
  • [図書] 「国家と法」の主要問題2018

    • 著者名/発表者名
      辻村みよ子、長谷部恭男、石川健治、愛敬浩二
    • 総ページ数
      376
    • 出版者
      日本評論社
    • ISBN
      4535522820
  • [図書] 総点検 日本国憲法の70年2018

    • 著者名/発表者名
      宍戸常寿、林知更
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 憲法研究 創刊第1号2017

    • 著者名/発表者名
      辻村 みよ子
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      信山社出版
    • ISBN
      4797265213

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公開日: 2018-12-17   更新日: 2019-08-29  

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