研究最終年度となる本年度の研究実績の概要は次の通りである。 1. 2019年6月下旬に神戸大学で開催された「国際投資法研究会」において諸外国の専門家に研究成果を発信し、意見交換を行った。本研究会の極めて有益な議論の結 果、英語で執筆中の書籍の構成が大きく改善された。 2. 研究成果を国際的に発信し、さらに、最新の研究資料を手に入れるために2019年8月頭から9月下旬までにドイツのマックス・プランク比較公法・国際法研究所を訪問し、国際経済法学者のStephan Schill教授らと議論しながら、書籍の3章、4章、5章を完成させた。 3. 国際投資法に関連する書籍の文献紹介、WTOへの加盟の際の租税優遇措置の問題に関するぺーパー以外に、名経法学誌44巻に「「ウズベキスタンにおける投資仲裁~天然資源投資を伴う課税問題を素材に~」を公刊し、さらに、ドイツのMohr Siebeck出版社より、投資仲裁における課税権濫用に関する研究成果が出版され、英文でも国際的に発信でき、投資仲裁と租税分野における研究者として地位を固めることができた。加えて、英語で執筆中の書籍の8割以上が完成し、現在は最後の二つのチャプターを修正している段階にある。今年の10月末までに本の完成が確実となった。
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