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2019 年度 実績報告書

企業組織再編手続における労働者保護規範の解釈論・立法論的提案

研究課題

研究課題/領域番号 16K17000
研究機関弘前大学

研究代表者

成田 史子  弘前大学, 人文社会科学部, 講師 (90634717)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード労働法 / 労働契約 / 企業組織再編
研究実績の概要

本研究はドイツ法との比較法的見地もふまえながら、日本法についての企業組織再編手続における労働者保護規範を分析し、解釈論・立法論両面から課題の解決に向けた試論を提示することを目的としている。
これまで、上記の研究目的を達成するために、ドイツおよび日本における企業組織再編が実施される際の労働者の取り扱いについて文献・判例等の検討を行ってきた。具体的には、以下 の 3つの場面における労働者の取り扱いについてである。第 1 は、労働契約を事業譲渡または会社分割によって生じる新たな使用者の下へ承継させるのか、それとも、従前の使用者の下に留まらせるのか、という労働契約の帰趨に関する問題である。第 2 は、企業組織再編に伴う承継対象労働者の労働条件の不利益変更に関する問題である。そして、第 3 は、企業組織再編の前後において、経営のスリム化を図る目的で行われる整理解雇に関する問題である。
以上の点に 本研究の最終年度では、日本法への解釈論・立法論的提案へ向けて以下の要領で取りまとめの作業を行った。すなわち、 ①ドイツ法との比較法的見地に立って、企業組織再編手続における労働者保護規範の課題の析出作業を行った。②、①の作業をふまえ、日本における企業組織再編手続の労働者保護規範のあり方を分析し、解釈論・立法論の両面からの課題の解決に向けた試論を検討した。 ③、①②の作業を通じ、企業組織再編手続の労働者保護規範への特別な配慮の必要性を基礎付けることを試みた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] ワーク・ライフ・バランスと新たな休業制度の検討2019

    • 著者名/発表者名
      成田史子
    • 雑誌名

      弘前大学人文社会科学部『人文社会科学論叢』

      巻: 7 ページ: 205-217

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 配偶者同行休業制度の検討2019

    • 著者名/発表者名
      成田史子
    • 雑誌名

      労働問題リサーチセンター『役務提供の多様性と法システムの課題』

      巻: 00 ページ: 229-239

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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