本研究はドイツ法を参照しながら介護サービスの質を確保するために取りうる手段を検討するものである。ドイツ法における事前規制として介護保険の保険者が策定したサービスの質についての基準を明らかにし、事業者の遵守状況を確認した。また、基準の策定に関わった実務家へのヒアリング・介護支援拠点の現地調査を行い、個別具体的な高齢者に情報提供および相談支援を行うことを通じて、よりよい介護サービスを選択する実務のあり様を明らかにした。本研究によって、介護保険の保険者・介護支援拠点・行政・当事者の関係によって介護サービスの質が確保されていることを明らかにできた。
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