研究課題/領域番号 |
16K17007
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
高橋 有紀 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (00732471)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 更生保護 / 更生保護施設 / 犯罪者処遇 / 施設コンフリクト / 司法福祉 |
研究成果の概要 |
更生保護施設の移転・改築への反対運動の背景とその収束過程への関心の下、文献調査、聞取り調査を行い、犯罪をした者等とその他の地域住民が適切な距離をもって共存する地域社会のあり方を考察した。研究の過程では、過去に反対運動を経験した更生保護施設に関する調査に加え、自殺や依存症、精神障害等の多様な生きづらさを抱える者を地域で支える理論や援助実践に関する文献調査や、更生保護の意義を社会に伝える広報や説明責任のあり方に関する文献調査も行った。これらを通して、単に「反対運動を乗り越える」ことにとどまらず、犯罪歴を含め多様な負因を有する者を包摂する社会のあり方を多角的に検討することができた。
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自由記述の分野 |
更生保護
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、更生保護施設の移転・改築等への反対運動への関心を発端とするものであるが、反対運動の生成・収束の過程を検証するにとどまらず、更生保護制度において「地域」に何が期待され、また、多様な生きづらさを抱える人々にとって「地域」の公私の個人・機関がどのような役割を果たしうるのかを、自殺、依存症、精神障害等の隣接領域の議論も踏まえて検討したものである。再犯防止推進計画において地方公共団体に大きな期待が寄せられている今日、「地域をつくる」という視点で更生保護のあり方を論じた本研究は、日本国内の各地域における再犯防止推進施策やその他の社会政策の充実・発展に大いに貢献しうるものである。
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