研究課題/領域番号 |
16K17054
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
古賀 光生 中央大学, 法学部, 准教授 (50645752)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 右翼ポピュリスト政党 / 連立政権 / 政党システム論 / 西ヨーロッパ政治 / 比較政治 |
研究実績の概要 |
本年度は、これまでに進めてきたオーストリアのシュッセル政権(2000-2007年)におけるオーストリア自由党の影響力を検討した。それらの研究を通じて、従来指摘されていたように、自由党はシュッセル政権では十分なイニシャティブを発揮することはできなかったが、他方で、連立相手の人民党内に見られた保守的な政治家との協調もあって、必ずしも党の目指した目標が実現していないわけではないという状況も確認された。 また、本年度は、従来の研究計画を一部変更して、2017年度のオーストリア国民議会選挙を中心に、現在進行中の右翼ポピュリスト政党の政権参加を検討した。なぜならば、自由党の政権参加が再び実現したことで、シュッセル政権で見られた様々な事象が、他の条件の下でも実現するかを確認できるためである。現在は検討の途中過程であるが、暫定的に、クルツ政権が、シュッセル政権での失敗を題材として、新たな政権運営に着手しているとの仮説を構築するに至っている。今後は、仮説の検証のための題材を収拾することを目指したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初掲げた目標は、2000年代の右翼ポピュリスト政党の政権参加について、オーストリアとデンマークを比較するというものであった。しかし、オーストリアで、2017年選挙の結果、政権枠組みが大きく変化したこともあり、新たな比較対象を現在のクルツ政権に定めて、情報・資料収集を新たに始めた。そのため、当初の計画とはずれが生じているが、その分、研究の射程を広げることができている。
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今後の研究の推進方策 |
現在のクルツ政権に関する情報収集に努めつつ、オーストリア自由党の二度の政権参加の経験について、それぞれの政権における影響力の違いを視野に入れつつ、比較検討することを目標としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
資料収集について、現在進行中の事態については主にweb媒体で情報収集に努めたため、旅費の支出が生じなかった。
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