研究実績の概要 |
本研究は:(1)日本の国境を理解するための枠組みを構築し、(2)国境機能を実証的に分析する。そのため、以下を試みる: (a)国境とはいかに国家の領土に基づいて構築されるか(b)国境がどのように多様なスケールにて構築されるか(c)多層的な国境の在り方を比較するものである。 本年度は(a)(b)(c)に焦点を当てた。2019年4月に開催したABS年次大会の「European Union Border, Migration and Security Policies in Comparative Perspective」ラウンドテーブルに、グロバルレベルから比較的に(a)を検討してきた。また地域レベルからには、7月の「Knowledge, Security and ‘Cartographic Anxiety’」と11月の「Constructing Edges」という報告によって検討することができた。研究業績は「Redundancy, Resilience, Repair」をVergeに、またOxford Research Encyclopedia of Asian Historyの論文は近刊(2020年)に発行される。 (b)に関しまして、4月の韓国の中央大学の「Illuminating Edges」という招待報告や、同月のサンディエゴにおける「Border of Memory」という研究報告を行った。9月、Japan Forumにて、Borders of Memoryについての特集、論文も発行された。また、「Sketching Layers in Japan」が発行されてきた。 また、(c)について、5月の「Populism in Context」ミーティングや、8月の「ABSj-NIHU Seminar on Japan’s Ocean Borderlands」にて検討してきた。
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