研究課題
若手研究(B)
本研究は,上下水道の国内料金格差に対する事業効率化の効果に関する定量的分析を行うものである.平成28年度から平成30年度までの3年間で,(i)上下水道事業者および地域特性データの収集・整理,(ii)上下水道事業広域化地域の調査を行なった上で,学術論文を1本執筆した.この論文は英文査読誌Water Economics and Policyへ採用が決定し,現在,出版待ちである.
産業組織論
本研究の結果によると,水利権の固定的配分によって水道事業が非効率となり柔軟な配分を行うことで効率性が改善される.これは,水利権制度の具体的な改革を提案するものである.また,多くの国・地域も日本と同様に水利権配分を固定的とする水利権制度であり,本研究結果を英文査読雑誌で出版することによって,水利権制度の問題を国際的に共有し国際的な水利権制度改革の指針となると思われる.さらに,具体的な上水道事業効率化方針を提示したことで,財政問題の解決策の一助になると考えられる.