国際貿易の自由化の観点からは、非関税障壁は削減・撤廃すべきだが、これらの政策は消費者や環境の保護など、別の重要な目的を持っており、その最適水準を定量的に検討していくことが重要になっている。本研究成果によると、費用拡大に伴う貿易パターンの歪みの方が影響が大きくなっており、国際製品規格に企業が対応するインセンティブがあまり大きくないことが考えられる。非関税障壁の観点からは、現状よりもより規制を緩める、あるいは統一して追加コストを削減するのが望ましいと考えられるが、一方で保護の目的も同時に達成するためには、より需要喚起につながる施策をとるべきだと考えられる。
|