最終年度であった2019年度の研究実績を以下にまとめる。 まず、以前から投稿していた3つの論文が査読雑誌から公刊されることになった。1つ目の論文タイトルは、"Strategic contracting and hybrid use of agency and wholesale contracts in e-commerce platforms" で、European Journal of Operational Researchに掲載された。これはオペレーションズ・リサーチ分野の雑誌であり、どちらかというと企業がとるべき戦略に注目した論文である。 他方、残り2つの論文は産業組織論分野の雑誌への掲載が確定したもので、規制や競争政策への含意を含めた研究である。2つ目の論文タイトルは、"Freemium competition among ad-sponsored platforms" で、Information Economics and Policyに掲載されることが決定した。3つ目の論文タイトルは、"Platform Most-Favored-Customer Clauses and Investment Incentives" で、International Journal of Industrial Organizationに掲載されることが決定した。いずれの論文もプラットフォームの戦略や競争に加えて、プラットフォームの各参加者 (買手/売手/広告主など) の戦略にも焦点を置いた研究である。 加えて、新たな研究成果を複数のワーキングペーパーとしてまとめることもできた。これらの新しいものに加えて、前年度以前からすでに完成しているワーキングペーパーも査読雑誌に投稿中、または改訂要求を受けている段階である。
|