研究課題/領域番号 |
16K17145
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研究機関 | 公益財団法人医療科学研究所 |
研究代表者 |
牛 冰 公益財団法人医療科学研究所, 研究員育成委員会, 研究員 (90756363)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | メンタルヘルス / 精神疾患 / 労働供給 |
研究実績の概要 |
本研究では、申請者は家計に着目し、メンタルヘルス(精神面の健康状態)の影響の大きさを応用計量経済学的手法で定量化することを目的とします。日本の最新の精密な個票データを用いて、親のメンタルヘルスが、1)子どもの労働供給における意思決定、2)子どもへの教育投資、3)子どもの心身の健康、のそれぞれに与える影響を明らかにします。 本年度は、「親のメンタルヘルスが子どもの労働供給に与える影響」という研究テーマに取り組む予定でしたが、産前産後の休暇及び育児休業の取得により、研究を一時中断しました。 産休に入る前(平成28年4月~6月)では、上記の研究テーマの分析に必要な「国民生活基礎調査」というミクロデータの利用申請を行い、厚生労働省からデータ利用の審査を受けて、産休中の8月にデータ利用を許可していただき、データを入手しました。 研究再開後(平成29年4月以降)では、入手済みのデータを整理・分析し、元の研究計画より一年間を繰り下げて、同じ研究内容を引き続いて行う予定です。具体的には、親の精神疾患の有無が、子どもの職業希望や職業選択など労働供給に関わる意思決定に与える影響を解明します。親が精神疾患を患うと、「収入効果(労働時間に正の影響)」によって子どもの就職希望率や労働時間が増える一方、「(親への)ケア効果(労働時間に負の影響)」によって正規雇用への希望率や労働時間が下がるという仮説を検証します。 研究再開後の平成29年度内に、上記の研究テーマについて、得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行います。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度内(平成28年6月21日~平成29年3月31日)に産前産後の休暇及び育児休業の取得によって、実施予定の研究を中断しました。
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今後の研究の推進方策 |
本年度内に実施予定の研究テーマは、産前産後の休暇及び育児休業によって中断されましたが、研究再開後(平成29年4月以降)では、元の研究計画より一年間を繰り下げますが、同じ研究内容を引き続いて行う予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後の休暇及び育児休業の取得により、研究を一時中断しました。休暇前には助成金の一部を使用させていただきましたが、中断の間は助成金が使えませんので、未使用額が発生したため、次年度使用額が生じてしまいました。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度(平成29年度)には、新たに申請する交付額がございませんので、本年度(平成28年度)の未使用額を次年度の研究経費として使用させていただく予定です。
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